八重山巡りか? やい、まー22
モネとの会話は続く。
「昨日石垣へ着いたけど、着いたらすぐリハーサル。今日もこれから会場でリハーサルで
その後は本番だからね。時間取れなくて申し訳ない」
「いや、名誉なことだから別に良いさー! 僕は今日は観光を楽しむよ」
西小浜さんが「ポンコツ君、スクーターがあるからそれで島を回ってきなさい」と言ってくれた。
スクーターは10年以上乗ってないし、車にしたかったのだが…。
「ポンコツ? スクーターはサイコーだぜ! 島の風を感じながら走らないとだめサー!」
モネの言葉に後押しされたようで、「西小浜さん、お借りします」と言っていた。
「ポンコツ君、発表会は夕方だからそれまでに帰ってきなさい。モネ君は晩はどうかね?」
「西小浜さん、すみません。晩は研究所の人たちと祝賀会です。ポンコツちゃん、ほんとせっかくきてもらったのに
申し訳ない」
「いや、自分は観光だから。たまたまこういう晴れ舞台にかち合って嬉しいぞ」
モネは、リハーサルが迫っているとのことで、会場へ向かった。
モネと会って会話をしたのはこのときだけだった。どうも物足りなさだけが残った。
さあ、スクーターを借りて島を一蹴いや一周しよう。
天気がイマイチだな。厚い雲に覆われている。
「ポンコツ君、これがスクーターのキーだ。ゆっくり走りなさい」
西小浜さんからキーを受け取り、今日は島一周に出発しよう。
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