嗚呼、石垣島…9
師匠の家にはお弟子さんだろうか? 10人くらいいて、ひとりずつ師匠の前で明日の本番に向けての最終チェックを受けているようだった。
モネは「師匠? 僕の友人で鹿児島県のポンコツ君を連れてきました。見学させても良いですか?」と言ったら、その師匠は「嗚呼」と力なく言った(呆)。
「鹿児島県から来ましたポンコツです。モネ君の友人です」と言ったが、師匠は酒に酔っているらしく、顔は真っ赤で特に反応はなかった。
写真では、えらい紳士に見えたのだが、ここでの印象は正直良いものではなかった。(苦笑)
でも、モネのために我慢した。
小学生の男の子が歌っている。の音が心地よい。
僕は正座しながら聞いていた。
居間と台所は隣りあわせで、台所では、国籍は日本だろうが(笑)、老若男女がを飲みながらだべっている。
モネの師匠は三線研究所を開講していて、師範格の方だそうだ。稽古場(?)には師匠の功績を称えた表彰状なり免許状が飾られている。
モネの出番になった。モネは師匠の前でを弾き歌う。
「♪あやーぱー、さー、ヨー、みるくん…」って感じで、歌う。
4月に鹿児島で聞いたときよりも、格段に三線も歌もうまくなっている。
でも、それは素人評価のようだ。
酒に酔っている師匠がぶっきらぼうに言った。
「おい、ズーじゃないぞ! ドゥーだよ! ドゥー!」
何を言ってるのかは、当時はわからなかったが、今思い返すと、モネは発音を注意されていたらしい。結構聞いてないようでこの師匠は聞いているんだ(笑)。
別の弟子が唄っているときでも「調弦が違う。一度音を下げてやり直せ!」と指摘したり、
けっこう言うことはまっとうだった。
夜9時を回った。最終チェックが終わったようで、モネも俺に気を遣ったのか、民宿へ戻ることとなった。
尚、個人情報の保護の観点から、三線研究所について、またこの師範の名前は伏せていますので、ご了承ください。
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