それでも宮古か? 多良間か? たらまー20
「ポンコツ君、実は私たちはこの前引越ししたんだよ」
「マンションじゃないんですか、もう」
「いや、また別のマンション買った(笑)。小学校の前だ。君も知ってるでしょ? オバアの家の前だよ」
「オバアって、あの三線教室のある家ですよね」
車はいつの間にか、師匠の新しいマンション(笑)に到着した。
「ポンコツ君、まあ上がりなさい。君の荷物も届いているサー」
荷物には、自分の作業着や師匠への土産などが入っているので、
中を開け、土産を置いてあだんへと向かおう。
「ポンコツ君、お昼ごはんは私たちもあだんへ行く。荷物を置いたら食堂で待っていなさい」
あだんまで重たい荷物を持って歩いていく。
5回目の多良間、すっかり道を覚えた。
っていうか、市街地が狭いからすぐ覚えられるな(笑)。
工事現場の仮設事務所のようなあだんの建物に到着した。
いつもの部屋を案内される。
うーん、やっぱここの畳は落ち着くね。
作業着に着替えて、食堂へ行く。
食堂で師匠たちを待っている。
先に自分のタコライスを頼んだ。
10分くらいして師匠とマリカがやってきた。
「定食2つね、ポンコツ君は頼んだかい?」
「はい、さっきタコライスを…」
「店員さん、定食2つとタコライスね」
師匠が念を押す。
しばらくすると、なぜかタコライスが2つと定食が2つ来た。
「あれ? どうしてタコライスが2つも?」
「さっき、お客さん(俺のこと)が1つ頼みましたよね。そのあと、お客さん(師匠)が1つ…」
あら? ダブルカウントってこと?
3人しかいないのに、4つも頼むかって(呆)。
仕方ない。4つ食べよう。
「ポンコツ君、余ったら容器にもらって。畑で食べれば良いさー」
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