最後じゃなかった、また鶴見か? 2
「宮古さん(俺のこと)、この店入ったことある?」
その店は3、4年前かな一回行ったことがある鶴見のお店だったが…。
「ええ、4年くらい前ですかね、一度行ったことがありますよ。
あの時は店内で沖縄の映像を見せていただいたり、オーナーさんがいろいろ
声かけてくれたことを覚えてます。確か、閉店したって鶴見のサイトには
出ていたので、“どうしてるかな”って思ってましたが…」
「やっぱそうなんだね。あたいはあの店に居たんだよ…」
「えっ、本当ですか?」
と自分は初老の女性店員の顔をじっと見つめた。
「ですね! 思い出しました。琉球ハッピを着ていましたよね! 私そのとき
撮った写真をまだ保存してますよ! へえ、あのときのママさんかあ」
「オーナーはあの後事情があって実家に戻ったのよ。私は鶴見で生きていくしか
ないからね…」
こんな再会もあるんだなあ。ふと思い立って今日はラスト鶴見を
味わいたくて寄り道したんだけど、良かったね。
初老の女性店員さんは「宮古さん、これ在庫あるから一冊あげるよ。
すぐかばんにしまいなさい」
と沖縄本を一冊自分に手渡した。
これが沖縄人の優しさなのかな?
この初老の女性は正確には沖縄人ではないようだが、
でも本当の沖縄人のような温かさを感じた。
その温かさはお金で買えないもの。そのお金で買えないもの、ささやかな会話とか
その中での笑いや涙、自分が気分的に得になる、楽しい時間を過ごせる。
それが自分の求めているもので、その求めているものをもっと欲しくて、
いや、もっとではなくて、ほんの少しでいいから欲しいんだと。
それが今日改めてわかったことだな。
で、それを探しにいよいよ来月、僕は那覇へプチ移住だね。
また、鶴見に来よう。それでは、みなさんご達者で!
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