多良間へ行くのか? たらまー18

ポンコツ34@那覇

2006年02月07日 20:06

トラックは島の東側を北へ向かっている。モネが季節労働している製糖工場も見える。
「今年の冬はほんとここでヒドイ目に遭ったよ。こき使われてね(`´メ)でも金が良かったからね、我慢したさー! 最終日は27時間労働だよ(苦笑)」
今の時期工場は休業中で、サトウキビの収穫が始まる来年から操業をするらしい。
「この時期だけ工場で働いてあとは何もしないって人も多いよ。ただでさえ就職ないで、しかも多良間島だし。俺より年上の人でもプータローがごろごろ居る。俺はまた来ないかって言われているんだ。昨年よりは楽なセクションに就けるみたいだし(笑)」
工場を過ぎ、沖縄電力の風力発電装置が見えたら、ほぼ島の一周だ。別のビーチ(ここも人はいない)でちょっと休憩し、八重山遠見展望台へ向かう。知り合いがいたようでモネは草むしりをしている人たちから声をかけられる。
「来週、八月踊りがあるでしょう? 観光客も多少来るだろうから、島全体でボランティアで掃除をしているんだよね」
八月踊りは、国の重要無形文化財にも指定されている豊年祭である。島全体がこのときはひとつになって盛り上がるそうなのだが…。
展望台に上がる。どことなく釜石の観音様の展望台や犬吠埼を思い出すねえ(苦笑)。
島全体が見渡せる。どこまでも平坦で、果てしなく続く青い空…だったら良かったが多少雲が出てきて、もやがかかってる感じ。海もさっきにくらべたら多少荒れてきたようだ。リーフに激しく波が当たってはくだけ散っている様子が見える。
「祭りの時だけはひとつになるんだ、この島は(苦笑)。選挙のときは真っ二つに割れるからねえ(呆)。」
「けっこう大差ついたんだよな? 集落で分かれるのか?」
「いや、そうじゃない。もう好き嫌いなもんさー」
一目ぼれして住み着いた多良間島だったが、モネは選挙での人間模様に疲れ、この島を離れる決意を前からしていたようだ。
俺も、だからこそ、「最初で最後の多良間島」を感じるためにやってきたんだ。
「この島は大好きだよ。特に子供たちの健気な笑顔は最高サー(^^)」
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