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2007年03月02日

もう多良間か? たらまー3

「師匠、お疲れ様です。今多良間に着きました」
「今日鹿児島から来たのかね?」
「いえ、昨日宮古島に泊まってました」
「今ビデオを片付けるから待っていなさい」
学習発表会は全部終わったみたいで、閉会の挨拶の途中だったようだが、
師匠がビデオを片付けている。
どうやら、まりかちゃんのお遊戯は見られなかったようだ。ぐすん
「ポンコツ君、三脚は職場に返すから一緒に付いてきなさい」
小学校の校庭を出て、ほんの数十歩歩けば職場である。
多良間島は、役場を基点に行政施設も商店も医療も集中しているので
どこへ行くにもさほど距離を必要としないね。
「師匠、多良間は寒いですね? 昨日の宮古はすごく暖かかったのですが…」
「そうだね、今日は寒いかな。で、ポンコツ君。横浜は寒いかね?」
(はっ? 横浜ってどういうことだよ。いつ横浜なんて言ったかな…がーん
師匠の早速のボケに思わず、笑撃を覚えるしかない(笑)。
もう多良間か? たらまー3
師匠は公民館(ここで働いている)の鍵を開け、建物に入った。
事務室に三脚をしまいに来たのだ。
「ポンコツ君、部屋に入りなさい」
「職場ですけど良いのですか?」
「今日は休みだ。構わない。まあ、座りなさい」
師匠は自分を座らせて、一本のMDを見せてくれた。
『渡嘉敷の歌』とインデックスには書いてある。
「このMD、師匠が歌っているのですか?」
「そうだよ。ポンコツ君、モネ君から話は聞いているだろうけど、僕は昔演歌歌手だったんだよ。今は民謡だけど、今でも演歌の歌い方を忘れたくないわけさ。演歌と民謡とは全然歌い方が違うからね。だからこのMDをたまに聞いては練習している」
「ぜひ聞かせてください」
師匠はラジMDに、MDをセットしようとしているが、なかなか装填ができないようだ。
僕はその光景を何気なく見ていたが、ふと気づくとなんと! 師匠は向きを間違えて入れようとしている。びっくり!これじゃ壊れちゃうよ(呆)。
「師匠、その入れ方じゃMD壊れちゃいますよ」
「いままではこれで入ったんだがねえ…」
(そんなわけないだろう。ボケが全開だな(爆))
自分がMDを装填し早速再生する。
でも聞こえてきたのは三線三線の音…。『なりやまあやぐ』だ。
師匠が歌っている。少女の声も聞こえるが…。
「ああ、ごめん。これはゆまが小学校4年生のときに録音したのかな? 普通なりやまあやぐは“囃子”がないでしょう。でもそれじゃゆまとふたりで歌うときにさみしいから、僕が囃子を考えてゆまに歌わせてるのさ。ゆまちゃん、かわいい声してるでしょう?」
「はい、かわいい声ですねラブ
今はゆまちゃんも不良少女になっちゃって…とは言えなかった(爆)。
「なりてぃぬ なりやま…」の後にゆまちゃんが「イーサーソーイ サーサー音符オレンジ」とかわいい声で囃子を入れている。
「なりやまあやぐ」が終わって、MDは演歌になった。
尾形大作のような甘い声の歌が聞こえる。まるでここは居酒屋のようで思わず「マスター、生一杯!ビールジョッキ」って言いたくなる気分だ。
師匠と適当に世間話をする。
「今日は天気どうかね? 雨が降らないと良いがね」
ってな感じで。
数曲尾形大作だろうか、演歌がかかっている。
「師匠? これ誰が歌っているんですか?」
「ポンコツ君、私の話さっきから聞いてた? 私が歌ってるんだよムカッ
「えーっ! これ師匠の声ですか! 全然違うじゃないですか!びっくり!
「だから言ったでしょう。これは演歌の歌い方なのさ」
ほんとに三線弾きながら民謡歌う師匠と、演歌を歌う師匠とは全くの別人で、とてもとても信じられなかった。
しかし、島に来てそうそうお互いボケまくったな。
ちなみに、師匠が演歌歌手だったというのは本当の話だが、レコードを出していたわけではない。
昔は良く売られていたが、いわゆる『本人が歌っていないミュージックテープ』で歌う歌手だったそうだ。
今はそういった商品は見られなくなったね。
音源が簡単に手に入る時代だからな…。
もう多良間か? たらまー3


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Posted by ポンコツ34@那覇 at 20:44│Comments(0)多良間島
 
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